コンビニコーヒー






「コンビニコーヒー」100円カップに150円ラテ注いで逮捕…ボタン押し間違えも窃盗罪? - 弁護士ドットコム

押し間違えただけでも、罪に問われるのだろうか。田沢剛弁護士に聞いた。

「まず、今回のようなケースでは、窃盗罪と詐欺罪の成立が考えられます。

窃盗罪は、相手の意思に反して、財物の占有を奪う罪です。詐欺罪は、相手を騙して、財物の交付を受ける罪です。この2つの犯罪は似ているようで、少し違います。

今回のケースが、詐欺罪にあたるかどうかは、相手を騙して財物の交付を受けた部分があるのか、ということですから、想定される場面としては、(1)カップの交付を受けた場面、(2)カフェラテを注いだ場面、の2つがあります。

(2)の場面は、店員さんの手によって財物が交付されたのではなく、犯人の手で財物を取得したものですから、この部分では詐欺罪を問うことは難しく、窃盗罪ということになります。

(1)の場面は、犯人が150円のカフェラテを注ぐ意図があるのに、この意図を隠して、100円のコーヒーを注ぐことを装ってカップを購入したということであれば、店員さんを黙示的に騙してカップの交付を受けたことになりますから、詐欺罪が成立します。

ただし、詐欺罪は故意犯です。相手を騙す意図が必要ですから、詐欺罪に問うためには、騙す意図が最初からあったことが、証拠として必要となってきます。今回のケースの場合、カップを購入するときに騙す意図がなければ詐欺罪には問えません。

100円は支払われているのですから、(1)の部分を厳密に追及しなくても、(2)の窃盗罪に問うことで、刑事責任としては十分なのでしょう」

●「故意」がなければ罪に問われない

単に、コーヒーマシンのボタンを押し間違えた場合でも罪に問われるだろうか。

「押し間違えたに過ぎないのであれば、犯罪の故意がなかったことになりますから、窃盗罪も詐欺罪も成立しません。

もし押し間違えた場合は、店員に事情を説明して、改めて100円のコーヒーを入れさせてもらうか、入れさせてもらえないのであれば、自分のミスによって生じたことですから、追加料金を支払ってカフェラテを飲むことにするしかないでしょう」(田沢弁護士)

なお、あるコンビニオーナーによると、今回のように、客が、支払った代金よりも高い飲み物を注ぐのはよくあり、どの店でも悩まされている問題だという。店側は、コーヒーマシンの後ろから、客が何を注いでいるかわかる仕組みで、実際にはバレているそうだ。

反応
故意でも間違ってでも他の商品を入手できないようにするのも必要かと

こういった事をする奴がおるから、本来客側でやっても問題ない事を店員さんがしなければならなくなり負担が増えて行くのかなと思う。

店のシステムにも問題がある。自販機みたいに適正な価格を入れないと飲み物が出ない仕組みにするか、店員が出すシステムにすればいい。

人間は例外なく、誰も見ていないところではズルをするんだから、性善説は成立しないという原点に戻るべきかと。
セルフは万引きを誘惑するシステムだからやめたほうがいいと思う。

今回の件、見せしめで報道されている部分大きいと思うんだけど、「意図的な押し間違え」を指摘する声があまり目立たないので失敗しているような気もする。コンビニ側で対応機器交換を急ぐのが一番なんだろうけど。